2015年8月1日土曜日

宇宙の誕生

まずは、宇宙誕生から考え始めてみる。
宇宙の始まりについて、宇宙は、無から生まれました。無とは、物質も空間も、時間さえもない状態。しかしそこでは、ごく小さな宇宙が生まれては消えており、そのひとつが何らかの原因で消えずに成長したのが、私たちの宇宙です。また生まれたての宇宙では、時間や空間の次元の数も、いまとは違っていた可能性があります。宇宙は最初は11次元で、やがて余分な次元が小さくなり、空間の3次元と時間の1次元だけが残ったのです。宇宙の始まりは、まだ多くの謎につつまれています。それを解き明かしていくのは、未来です。
宇宙は、いまも光の3倍の速度で膨張し続けていますが、それが時間ということになります。膨張がなくなれば、時間は無くなり、この宇宙という生命体の寿命になるのかと思います。また、私は、宇宙は、いくつもあるという説を支持しています。
宇宙という生命体が、いくつもあり、生まれては消えという事を繰り返しているのだとする方が納得がいくからです。なぜ、いくつもの宇宙が、生まれては消えという現象を起こしているのかは、まだ、理解するに至っておりません。が、自分を含めた、周りの生命体の仕組みを見てみると、宇宙も同様に、生死を繰り返しているような気がしてならないのです。
さてこの宇宙の誕生に戻ります。ビッグバンのすさまじい高温は、その直前まで宇宙に満ちていた、何らかのエネルギーが熱に変化したものです。宇宙は誕生直後からビッグバン直前までの一瞬に、「インフレーション」と呼ばれる、数十桁も大きくなるような猛烈な加速膨張を起こしました。現在の宇宙膨張を加速させているダークエネルギーと同じ、しかしその100桁以上もの驚異的な大きさをもった、真空のエネルギーが、生まれたばかりの宇宙空間を倍々に膨張させていったとされます。そしてこのインフレーションとともに、この宇宙には、時間が流れ、空間が広がり始めたのです。
宇宙は誕生直後、とてつもない大量のエネルギーによって加熱され、超高温・超高密度の火の玉となりました。ビッグバンの始まりです。その中で、光を含む、大量の素粒子が生まれます。素粒子にはふたつの種類がありました。ひとつが「粒子」で、もうひとつが粒子と反応すると光を出して消滅してしまう「反粒子」です。何らかの理由で、粒子よりも反粒子の方が10億個に1個ほど少なかったために、宇宙のごく初期に反粒子はすべて消滅し、わずかに残った粒子が、現在の宇宙の物質のもととなりました。
宇宙誕生直後の約3分間。それは、私たちのまわりにある、すべての物質のもとが生み出された時間でもありました。超高温の宇宙は、この間に急激な膨張を起こしながら冷えていきました。その中で、物質のもとである素粒子のうち「クォーク」と呼ばれるものが集まり、陽子や中性子となりました。さらにはその陽子や中性子が集まって、元素の中でももっとも軽い、水素やヘリウムの「原子核」がつぎつぎと生み出されたのです。このとき生まれた原子核は、総数の92%が水素、残り8%がヘリウムです。
約130億年前には、銀河はすでに宇宙に存在したことが、観測からわかっています。しかし最初の星がいつ頃生まれたのかについては、正確なことはわかっていません。宇宙で最初の星たちは、太陽の数百倍程度の重さを持っていました。その巨大な星々は、内部でさまざまな元素を作り出した後、超新星爆発を起こして宇宙に消えていきました。こうしてまき散らされた元素が、次の世代の星の種となったのです。